チャイルドシートの安全基準「R129(i-Size)」とは。R44との違いと固定方式を解説
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チャイルドシートの安全基準「R129(i-Size)」とは。R44との違いと固定方式を解説

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この記事の目次
  1. R129とは、国連の定めた最新の安全基準です
  2. R44との違いは、大きく4つあります
  3. ISOFIXには、2つの固定方式があります
  4. 日本ではサポートレッグ式が主流になった背景
  5. 日本の法律ではどう定められているか
  6. R44の製品は、これからどうなるのでしょうか
  7. まとめ

チャイルドシートを選ぶとき、色や形よりも先に確認していただきたいものがあります。安全基準です。

現在、日本で販売されているチャイルドシートには「R44」と「R129」という2つの基準が存在します。このうち新しいほうがR129です。i-Size(アイサイズ)という呼び方を目にされたことがあるかもしれません。

この記事では、R129が従来の基準と何が違うのか、そしてISOFIXを使う乳幼児用シートの主な固定方式をご説明します。なお、i-SizeはR129に含まれる区分の一つで、R129とまったく同じ意味ではありません。

R129とは、国連の定めた最新の安全基準です

R129は、国連欧州経済委員会(UN/ECE)が定めるチャイルドシートの安全基準です。正式にはUN規則第129号といいます。

日本を含む多くの国が、この国連規則を自国の基準として採用しています。つまりR129は「ヨーロッパの基準」ではなく、日本でも通用する国際的な基準です。

R129とは、国連の定めた最新の安全基準ですをまとめたイメージイラスト

R44との違いは、大きく4つあります

① 適合の判定が「体重」から「身長」に変わりました

R44では、お子さまの体重でシートを選んでいました。R129では身長で選びます。

これは大きな変更です。同じ体重10kgのお子さまでも、身長は70cmのこともあれば85cmのこともあります。シートが守るべきなのは体の大きさであって重さではありません。

身長基準になったことで、ヘッドレストの高さやハーネスの位置が体格に合っているかを、保護者の方が判断しやすくなりました。

② 側面衝突試験が必須になりました

R44には、側面からの衝突に対する試験がありませんでした。R129では必須です。

実際の事故では、側面からの衝突が相当な割合を占めます。とくに交差点での出会い頭の事故では、車の側面に直接衝撃が加わります。前からの衝突と違い、車体とお子さまの間にある空間が少ないため、シート自体の保護性能がそのまま結果を左右します。

③ ISOFIXによる固定が基本になりました

ISOFIX(アイソフィックス)は、車のシートに設けられた金具にチャイルドシートを直接差し込んで固定する方式です。

従来のシートベルトによる固定は、正しく取り付けるのが難しいという課題がありました。ベルトの通し方を間違える、締め付けが足りない、といった誤装着が起こりやすかったのです。

ISOFIXは、左右の金具が確実に接続されたことをインジケーターで確認でき、誤装着を減らすための仕組みです。接続後も、製品に必要なサポートレッグやトップテザーの取り付けと、お子さまを拘束するハーネス・シートベルトの確認が必要です。

④ 15か月までは後ろ向きでの使用が義務づけられました

乳児の頭は、体に対して大きく重くなっています。首の筋肉も発達しきっていません。

前向きに座らせた状態で正面衝突が起きると、頭だけが前方へ投げ出され、首に大きな負荷がかかります。後ろ向きであれば、背中全体で衝撃を受け止められます。

R129では、生後15か月までは後ろ向きでの使用が義務です。R44では9か月頃から前向きにできる製品もありました。

R44との違いは、大きく4つありますをまとめたイメージイラスト

ISOFIXには、2つの固定方式があります

ここからは、あまり知られていない話です。

ISOFIXで固定する乳幼児用シートでは、金具に差し込むだけで取り付けが完了するとは限りません。衝突時の前方への回転を抑えるため、製品ごとに定められたサポートレッグやトップテザーを使います。ジュニアシートは構造が異なるため、各製品の取扱説明書に従ってください。

その方法が2つあります。サポートレッグ式とトップテザー式です。

サポートレッグ式

シートの前方から脚を伸ばし、車の床で支える方式です。

内容
支え方 シート前方の支柱を床に接地させる
長所 取り付けが前席側で完結する。後ろに回る必要がない
長所 誤装着が起こりにくい。インジケーターで確認できる
長所 回転式シートとの相性がよい
短所 床下収納のある車では使えない場合がある
短所 後席の足元スペースを占有する

トップテザー式

シート背面の上部から伸びるベルトを、車体後方のアンカーに掛けて固定する方式です。

内容
支え方 背面上部のベルトを車体側のアンカーに固定する
長所 足元が広く使える
長所 床下収納の有無に左右されない
長所 車内の見た目がすっきりする
短所 アンカーの位置を探す手間がある
短所 回転時の扱いは製品ごとに異なる。取扱説明書に従い、走行前に固定を確認する

どちらが安全ということはありません

どちらもR129の要求を満たしています。安全性に優劣があるわけではありません。

違いは、使い勝手と車の構造との相性です。

ISOFIXには、2つの固定方式がありますをまとめたイメージイラスト

日本ではサポートレッグ式が主流になった背景

興味深いのは、日本と欧州で主流が分かれている点です。

日本ではサポートレッグ式が主流です。欧州ではトップテザー式が多く採用されています。

日本車には床下収納を備えた車種が多く、本来はサポートレッグに不利な条件がそろっています。それでもサポートレッグ式が選ばれてきたのは、取り付けのしやすさが決め手になったためです。

前席側から脚を伸ばすだけで取り付けが完了し、後ろに回ってベルトを掛ける必要がありません。一人でも正しく取り付けられることが、日常的にシートを扱う保護者にとって大きな意味を持ちます。

一方の欧州では、車内空間に余裕があり、床下収納も一般的ではありません。トップテザーのアンカーも探しやすい位置にあります。足元を広く使えることのほうが利点として大きくなります。

同じ基準のもとでも、車の構造と生活習慣の違いが、選ばれる方式の違いになって表れています。

日本ではサポートレッグ式が主流になった背景をまとめたイメージイラスト

日本の法律ではどう定められているか

R129やR44は、製品が満たすべき安全基準です。一方、使う側の義務は日本の法律で定められています。

道路交通法第71条の3第3項により、6歳未満の幼児を乗車させる場合、チャイルドシートの使用が義務づけられています。条文では「幼児用補助装置」と表記され、道路運送車両法の規定に適合し、かつ幼児の発育の程度に応じた形状を有するものと定義されています。

つまり、日本の法令もまた、国連規則に適合した製品であることを前提としています。

https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html(外部サイト)

日本の法律ではどう定められているかをまとめたイメージイラスト

R44の製品は、これからどうなるのでしょうか

R44に適合した製品は、順次市場から姿を消しつつあります。ヨーロッパでは新規の製造・販売が終了しており、日本国内でも新製品はR129適合が主流になっています。

お手持ちの製品を直ちに使用できなくなるわけではありません。ただし、チャイルドシートには樹脂の経年劣化があり、製品ごとに使用期限の目安が定められています。購入から年数が経っている場合は、取扱説明書をご確認ください。

2台目を検討される場合や、下のお子さまに使い回す場合には、R129適合の製品をお選びいただくことをおすすめします。側面衝突への保護は、後から追加できるものではありません。

R44の製品は、これからどうなるのでしょうかをまとめたイメージイラスト

まとめ

R129は、実際の事故で起きていることに合わせて基準を作り直したものです。身長で選び、側面から守り、確実に取り付けられ、首の弱い時期は後ろ向きにする。どれも理由のある変更です。

そのうえで、固定方式にはサポートレッグ式とトップテザー式があります。どちらを選ぶかは、お車の構造と使い方によります。

RECAROのチャイルドシートは、いずれもR129に適合しています。キセノン 1はサポートレッグ式、ベリックス 1はトップテザー式を採用しており、お車の条件に応じてお選びいただけます。

まとめをまとめたイメージイラスト

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