チャイルドシートの安全基準マーク(Eマーク)とは。i-Size・ISOFIXマークの見方と、PSCマークがない理由
チャイルドシートの安全性を示す代表的なマークはEマークです。国連規則(R129またはR44)に適合し、型式認証を受けた製品に表示されます。Eの後ろの数字は認証した国を表し、E1はドイツ、E43は日本です。チャイルドシートは消費生活用製品安全法の対象品目ではないため、PSCマークは付きません。
この記事の目次
チャイルドシートの本体や取扱説明書に、丸で囲まれた「E」と数字の組み合わせを見つけたことはないでしょうか。
これはEマークと呼ばれる、チャイルドシートの安全基準マークです。この記事では、Eマークが何を示しているのか、数字にどんな意味があるのか、i-SizeやISOFIXなどほかのマークとの違い、そして日本の製品でよく見る「PSCマーク」がチャイルドシートに付いていない理由をご説明します。
安全基準マーク「Eマーク」は、国連規則にもとづく認証の証です
Eマークは、国連欧州経済委員会(UN/ECE)が定める規則にもとづいて型式認証を受けた製品に表示されます。
チャイルドシートの場合、R44またはR129という規則に適合していることを、加盟国の認証機関が確認したうえで付与されます。
つまり「メーカーが自分で安全だと言っている」のではなく、第三者の機関が試験と審査を行ったという意味を持ちます。
R129がどのような基準なのかは「R129(i-Size)とは」の記事でご説明しています。

チャイルドシートに付いているマーク一覧
チャイルドシートや車の座席には、Eマーク以外にもいくつかのマークや表示があります。それぞれの意味は次のとおりです。
| マーク・表示 | 意味 |
|---|---|
| Eマーク(丸で囲んだE+数字) | 国連規則に適合し、型式認証を受けた証。数字は認証した国(この記事で解説) |
| R129/i-Size の表示 | 新しい安全基準R129に適合していること。i-SizeはR129のうち、ISOFIXで取り付ける区分(R129(i-Size)とは) |
| ISOFIXマーク | 車の座席にあるISOFIX金具の位置を示すマーク。座席に座った子どもの図柄(ISOFIX(アイソフィックス)とは) |
| 自マーク | 2012年より前に使われていた、国内独自の基準のマーク。いまは新しく作られていない |
| PSCマーク | チャイルドシートには付かない(対象品目ではないため。後半で解説) |
古い基準の「自マーク」の製品は、作られてから年数がたっています。お下がりや中古で手に入れたシートは、マークとあわせて使用期限も確認してください。
確認の手順は「チャイルドシートの使用期限は何年?」の記事でご説明しています。
E1・E43など、数字は「認証を行った国」を示します
ここが、あまり知られていない点です。
Eマークの数字は、国連の1958年協定で割り当てられた、認証を行った国の識別番号です。製造国や、安全性の順位を表すものではありません。
| 表示 | 国 | 意味 |
|---|---|---|
| E1 | ドイツ | ドイツの認証機関が認証 |
| E2 | フランス | フランスの認証機関が認証 |
| E3 | イタリア | イタリアの認証機関が認証 |
| E4 | オランダ | オランダの認証機関が認証 |
| E43 | 日本 | 日本の認証機関が認証 |
この協定は1958年に締結されたもので、正式には「車両等の型式認定相互承認協定」といいます。1958年協定、あるいは58協定とも呼ばれます。
ドイツの識別番号はE1、日本はE43です。どの国の番号であっても、同じUN規則への適合を示すものであり、番号が小さいほど安全という意味ではありません。

加盟国どうしで認証を認め合う仕組みです
この協定の要点は、加盟国が互いの認証を認め合うところにあります。
ある国の機関が認証した装置は、同じ規則を採用している他の加盟国でも、あらためて認証を取り直す必要がありません。
日本は1998年にこの協定に加盟し、チャイルドシートについてもUN規則を採用しています。したがって、ドイツで認証を受けた製品(E1)は、日本国内でもそのまま使用できます。「ドイツの基準だから日本では通用しない」ということはありません。
日本がこの協定に加盟し、ヨーロッパの仕組みを取り入れてきた流れは「チャイルドシートはいつから義務になった?」の記事でご紹介しています。

マークに書かれている他の情報
Eマークの周囲には、いくつかの情報が併記されています。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| UN R129 / R44 | 適合している規則の名称 |
| 丸にE+数字 | 認証を行った国 |
| 認可番号 | 型式ごとに割り当てられた番号 |
| 身長または体重の範囲 | R129は身長(例:40-125cm)、R44は体重(例:0-18kg) |
| i-Size | R129のうち、ISOFIXでの取り付けを前提とする区分 |
お手元の製品で、規則名と身長の範囲を確認していただくと、そのシートがどの基準で、どの体格を対象にしているかが分かります。

マークはチャイルドシートのどこにある?
Eマークは、チャイルドシート本体に貼られたラベルに印刷されています。貼られている場所は製品によって違いますが、本体の側面や背面、座面の裏側などが一般的です。オレンジ色のラベルであることが多く、規則名(R129またはR44)や対象の身長・体重もあわせて書かれています。
ラベルが見つからない、または文字が読めない場合は、取扱説明書やメーカーの案内で、その製品がどの基準に適合しているかを確認してください。
PSCマークがないのは、チャイルドシートが対象品目ではないためです
日本の製品で見かける「PSCマーク」は、消費生活用製品安全法にもとづく表示です。
この制度は、対象となる品目があらかじめ定められています。乳幼児用ベッド、ライター、登山用ロープなどが該当します。
チャイルドシートは、この対象品目に含まれていません。したがってPSCマークが表示されることはありません。国産・輸入を問わず同じです。

制度の出どころを確認したい方へ
Eマークの根拠となっているのは、国連欧州経済委員会が管理する1958年協定と、その下に置かれた協定規則です。日本は1998年11月にこの協定に加盟し、E43の番号を割り当てられました。
協定の概要や日本の加盟状況は、国土交通省が公開している資料で確認できます。
参考:国土交通省「1958年協定の概要」(PDF)(外部サイト)
参考:UNECE「1958年協定の国番号」(PDF)(外部サイト)

確認していただきたい2つの表示
- Eマーク:型式認証を受けていることの証。数字は認証した国
- R129(i-Size)の表示:最新の安全基準に適合していること
この2つの安全基準マークがあれば、国際的な基準にもとづいて安全性が確認された製品です。
RECAROのチャイルドシートは、ドイツで型式認証を取得しており、E1の表示があります。あわせてR129にも適合しています。
認証とは別に、第三者機関による比較テストもあります。「ADACのテストとは」の記事へ。

まとめ
Eマークは、国連規則(R129またはR44)に適合し、型式認証を受けた製品であることを示すマークです。Eの後ろの数字は認証した国を表し、E1はドイツ、E43は日本です。番号が小さいほど安全という意味ではありません。
チャイルドシートはPSCマークの対象品目ではなく、安全性は国連規則への適合によって確認されています。お手元のシートでは、Eマークと、R129(i-Size)の表示があるかを確かめてください。
RECAROの製品:キセノン 1(40〜125cm) / ベリックス 1(76〜150cm) / アクシオン 1(100〜150cm)
